研究・分析・開発/
ESR装置を用いたフリーラジカル(不対電子)の検出

Research Report

ESR装置を用いたフリーラジカル
(不対電子)の検出

(Electron Spin Resonance/電子スピン共鳴)
ESR装置の測定対象は、不対電子(unpaired electron/アンペアド・エレクトロン)です。
不対電子の存在、量、種類、性質、周囲の環境、挙動の情報が取得できます。

イオンを含むタンパク質など、不対電子を持つ物質はすべて測定可能なため、生体由来の金属酵素の構造や機能研究にも広く用いられています。また、これらの酵素の一部が生体内で作り出す活性酸素の研究も近年盛んに行われていることから、毛髪や皮膚の酸化ラジカルの定量にもちいます。

日本毛髪構造機構研究会の研究では、有機化合物中のフリーラジカル(活性酸素)の検出をはじめ、ダメージを受けた毛髪のキューティクルが薬剤により構造的に整えられているかどうかの検証など、幅広く応用しています。

X-バンドESR装置(ESR JES-RE3X)

日本毛髪構造機構研究会での
ESR装置の使用例

キューティクル状に整えられた結晶構造を持つ毛髪と
そうでない毛髪との比較
試薬Aに比べて、メラニンラジカルの生成が抑制された

● : Melanin △ :試薬A
● : Melanin ○ : ヘアホスピ推奨商品
  • 上図縦軸:ESR signal intensity / a.u.
  • 上図横軸:Irradiation time / min
  • 実験データ提供/新潟大学工学部 共同研究室 ㈱ヘイゼルトンプソン(※2012年当時)

研究・分析・開発 一覧へ